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家族は平等 We Are Equal

介護や介助が始まる前の長い間に、健全な人間関係が構築できていたか否かが、在宅ケアに大きく影響します。

 

些細なことで感情が乱高下する義父は、お酒を飲むと家族に大声でイライラをぶつけることがよくあり、それは年をとっても同じでした。夫の決断で、昨年からお酒を飲ませないことにしたので、徐々に落ち着いてきたかのようにみえました。が、ある日、物凄い形相で怒鳴られました。

 

「やっと大人しくなってきたのに、なぜ?」「ここで言い返したらただの喧嘩になってしまう」「私が言いたいことは何?」義父のことはほっといて一晩考えることにしました。

 

翌日、正面から義父の目をみつめ「昨日私を怒鳴ったよね」と言うと、「え?」と知らぬ顔。

 

「怒鳴りましたよ」ともう一度言っても、やっぱり「え?」

 

『ホントに忘れたのかぁ。こりゃ、どう話をもっていくかな』

 

抽象的な長い文章は通じそうもないので

 

「ポータブルトイレの周りはいつも汚れていますよ」「男子トイレも臭い」「廊下を濡らしています」「ズボンも布団も汚しています」と具体例を示してから

 

「全部誰がしたの?」

 

「わしはそんなことしとるのか?」

「そうよ。それを掃除して洗濯しているのは誰?」

「さぁ」

「知らないの?」

「あぁ」

「私」

「ほぉ」

「私がなぜじいちゃんの世話をしているか分かる?」

「?」

「家族だからよ」

 

ー沈黙ー

 

「家族はみんな平等。平等な相手に色々してもらったら何と言うの?」

「たいしたもんじゃ」

「それは上から下に言う言葉。家族は平等」

「サンキュウ」(薄笑い)

「冗談はだめ」(もはや誘導尋問)

 

ようやく言えた「ありがとう」はちょっと苦し気でした。

  

準備していたわけでもないのに、咄嗟に口から出た言葉は「平等」でした。

 

私が望んでいたのは、これだったのか。なんとシンプル。頭の周りにかかっていた霧が一瞬で消えていきました。

 

『…ってことは、どんな時もこれさえ守ればいいんやね』『な~んだ、めちゃくちゃ簡単やん』

 

ただの言い合いで終わらせたくないと一晩自分の心に集中できてよかった。そして本当の望みがあっさり言葉になってよかった。見えない何かに「ホラよ」ってサプライズプレゼントを貰った気分です。

 

翌日から些細な事にも「ありがとう」を連発していた義父ですが、みごとな三日坊主に終わりました。でも、無理に言わせたいとも思わなくなりました。「自分の心が喜べば全てマル」に超絶納得した瞬間、他のことはどうでもよくなったようです。

 

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後日談

「わしはそんなことしとるのか?」で、「いよいよ認知症が進んだな」と思いましたが、後日、頭蓋骨にびっしり詰まった見事な脳の写真を前に「少しも認知症になっていません」と医師に宣言されました。これには家族もケアマネもびっくり。どんなに上手にすっとぼけても、あとでバレるんやで、じいちゃん。

 

Successful home care depends on a good relationship between the caregiver and the caretaker before care begins.  My late father-in-law was easily emotional over small things, and drinking made it even worse.  So last year, my husband stopped giving him alcohol. But one night, he suddenly yelled at me with a frightening look on his face.  I thought he probably wanted me to bring him Sake (alcohol).  I knew if I argued back, we would both get emotional, but I didn't want that.  I spent the whole night thinking about what I really wanted to say.

 

The next afternoon, I told him what he had done, but he replied that he didn't remember.  Then I calmly explained that the toilet was dirty and smelly after he used it.  "I do all the cleaning and laundry for you because you are my family. Everyone in the family is equal.  What do you say when someone who is equal to you does something nice for you?"  He hesitated for a while, but finally said "thank you."  

 

Equal, we are equal.  That was what I wanted. It was a short but powerful phrase. I am grateful that I made it clear without getting caught up in an emotional and pointless argument.  

 

Now that I am happy and fulfilled, I don't care if he says thank you or not.  What matter is Myself.

 

【主なスケジュール】

★金曜日21:30 宇宙平安の祈り 上記Googleカレンダーで確認してください  受講者対象 Student-only prayer on Fridays, 21:30 Japan time 

★第1&3火曜日20:00~21:00 英語でレイキ Zoom 受講者対象  修了したレベルまで参加可 現在レベル4  日時の変更あり

 

【個人セッション(ヒーリング)セミナーフォローアップご希望の方へ】

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