· 

技術だけじゃなくて ITO Jakuchu, No Rely on Techniques

渡月橋
渡月橋

母の面会の帰りに、あの伊藤若冲の展覧会へ。チケット購入、電車の乗り換え、歩く方向までスマホで完結。十数年前には考えられなかったデジタル技術の恩恵を受けつつ、300年前に生まれた人の生き生きとした筆遣いを目の前にできるなんて本当に贅沢。もっと近くから見ようとして、ガラスに低い鼻を2回ぶつけました。

若冲といえば鶏。82歳で大作に挑む生命力に感服。江戸時代の82歳って今なら120歳くらいかな?

Jakuchu was 82 years old when he completed this energetic work.  Amaging!  82 may be the new 120??

少し離れると元気よく動き回る鶏に見えるのに、表情は人間を模した漫画のよう。ここで鼻をガラスにゴン


鯉の鱗一枚一枚を筋目描きという超人的な技術で描いてある。鶏も鯉も目玉が特徴的。若冲もこんな目をしていたのかも

鳳凰。あれ?首が無い。いや、ある?こんな描き方、よく思いついたね。手塚治虫の漫画に出てきそう

托鉢ボーズは楽しそうにラップでリズムをとっている。「あそこで奉公してる姉ちゃんに会いに行こぅ~Yo!」なんて

独創的な構図。顔と胴体はまるで描きなぐったように。たてがみは繊細な筋目描き


そして…

 

こ、これはっ?

ピカチュウやんか

 

なんで亀に耳つけた?

甲羅はやっぱり筋目描きで攻めています

 名前が霊亀(れいき)だから、ま、いいか。


若冲が京都の僧侶と二人で伏見から三十石船にのって大阪の天満まで川下りをした様子を、長~い絵巻物にしたもの。

若冲が絵を、僧侶が詩を担当。人気Youtuberのコラボによる豪華客船の観光ガイド

学芸員さんが作品のコピーに番号をつけて、分かりやすく解説


後世に名を遺す天才(努力家)は、技術や仕事だけに偏ることなく、ちゃーんと余白と遊びを知っていたようです。だからこそ無茶苦茶に見えても全体のバランスがとれています。

 

ピカチュウは謎やけど…

 

今回も写真撮影OKの太っ腹な展示でした。お時間のある方は嵐山へ go!

 

ITO Jakuchu, one of the most famous painters from Edo period (1716-1800).  He was born in a wealthy family in Kyoto, but his only focus was paining from an early age.  His works show his delicate techniques that no one can imitate, but there is more than that.  His work has space and room, and he painted his subjects with humor, boldness, and sometimes simplicity.  He also enjoyed interacting with people from different cultural fields. I see in his style the origins of modern Japanese manga.